著者 |
杉田聡 |
出版社 |
講談社 +α新書 |
出版年月 |
2001年8月 |
価格 |
\780(税別) |
入手場所 |
ブックオフ |
書評掲載 |
2001年12月 |
評 |
★★★★☆ |
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“何かというとクルマ”社会の日本であるが、電車路線が発達している大都市以外の郊外都市では、この傾向が特に顕著だ。 著者は、道路がクルマによって主権を握られている現状に警鐘を鳴らし、安全・環境・経済・健康・社会性に至る様々な面から、自動車を利用する弊害を指摘し、“歩く”ことを勧めている。
著者の居住する帯広をはじめ、郊外都市ではクルマは欠かせないように思われている。だが、朝の幹線道路に見事なクルマ見本市(!?)を形成し、その中には運転席にポツンと一人乗車しているだけというのは、非常に非経済的であるように感じる。
渋滞のクルマを置き去りにしてジョギングというのも快感だが、いつ脇道からクルマに襲われるか分からない。 交通事情の悪化によって廃止されるロードレースや駅伝が相次いでいるが、いつから日本は“クルマ優先社会”になったのだろう。そんなことを考えさせられ、私の言いたかったことを代弁してくれたようで、今までの胸のつかえが取れた気のする一冊です。
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