著者 |
立花龍司 |
出版社 |
岩波アクティブ新書 |
出版年月 |
2002年3月 |
価格 |
\700(税別) |
入手場所 |
平安堂書店 |
書評掲載 |
2002年3月 |
評 |
★★★★☆ |
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数年前に、バレンタイン監督のもとで千葉ロッテが活躍した時期があったが、チームのコンディショニングコーチとして、当時のロッテ躍進を支えていたのが、著者である立花氏である。
自身も少年時代には野球のセンスがあったが、軍隊のような厳しい規律や、勝利至上主義の日本式の野球に戸惑いを覚え、選手としてではなく、指導者としての道を選んだと語っている。 確かに日本ではどのスポーツをとっても、ジュニア世代は世界のトップレベルにある。 しかし周知の通り、シニア世代までその地位を守っていられる選手は少ない。
著者は、日本のこのような状況に強い警鐘を鳴らし、線香花火のように一花咲いて散ってしまう、あるいは散らせてしまう親や指導者が、子どもの成長段階に沿った長期的なトレーニングプランを立てるべきだと主張している。
スポーツは子どものやりたい種目をやりたいようにやらせ、親や指導者はそのサポートに徹する。そうすることで子どもの自主性をも育てていく。 これこそが学校でスポーツ活動を推奨する、真の目的ではないだろうか。
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