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醒めない夢

醒めない夢
著者 増島みどり
出版社 ザ・マサダ
出版年月 2000年7月
価格 \1,500
入手場所 文教堂書店小平店
書評掲載 2001年2月
★★★★☆

 NumberやAERAなどに掲載された、有名一流選手やコーチへのインタビューを基にしたノンフィクション集。
 取材対象はスポーツ選手全般であるが、その多くは陸上選手、なかでもマラソン選手に集中している。
 短編集であるので、電車待ちや授業の合間などのわずかな時間で1テーマが読めてしまう。気軽に読める一冊としてお勧めですが、「広く浅い」構成であることに加えて、「Number」等と違って写真がないことなどのため、やや物足りなさを感じる。やはりこういった内容は美しい写真があってこその文章だと思う。

 著者はスポーツライターとして様々な選手と交流があり、この作品では70人、のべ81章に渡る様々な種目の選手を取材しているが、いずれも選手の言葉はもちろん、感情や表情までも見事に活字にあらわしていて、さすがはプロのジャーナリストだとうならされる。

 取材対象には、ハイレ・ゲブレセラシエ、モーリス・グリーン、ヒシャム・エルゲルージやマリア・ムトラ選手など、日本ではあまり活字化されない国際的なアスリートも含まれていて、貴重な一冊でもある。

 その他、小出義雄、高橋尚子、弘山晴美、山口衛里、鈴木博美、有森裕子、小幡佳代子、市橋有里、野口みずき、有森裕子、犬伏孝行、佐藤信之らマラソン関係者だけでなく、新井初佳(短距離)、伊東浩司(短距離)、室伏重信・広治親子(投てき)、小野真澄(棒高跳び)、山崎一彦(400m障害)など、陸上競技選手が多数特集されています。

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