著者 |
小出義雄 |
出版社 |
ベースボール・
マガジン社 |
出版年月 |
1998年12月 |
価格 |
\1,300 |
入手場所 |
学生生協 |
書評掲載 |
2001年2月 |
評 |
★★★☆☆ |
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タイトルの通り、あまり科学的とは言い難い内容である。 常識的な練習法では、常識的な結果しか出ないという監督の理論を、スーパーウーマンたちが証明してくれているが、小出監督が順天堂大学体育学部卒ということも考慮すると、やはり一般論を踏襲した上で、「こんな指導法もあるんだなー」ということを知るという読み方をしたほうが良いのでは、とスポーツ科学を専攻している私としては感じてしまう。 たしかにスポーツ科学者というのは、優秀な成績を修めている選手の動きなどをコンピューターで分析して「彼の膝関節の屈曲角度は・・・」などと言ってはみるが、実際にどうすればよいかまで提言することは難しい。
マラソンの指導で高い評価を得ている指導者というのは、
旭化成の宗監督らもそうだが科学的なことを学ぶまでもなく、経験的・感覚的に「強くなる」選手の育て方・見分け方といったものが分かっているのだろう。 科学は一般論に過ぎないが、指導というのは「科学」という枠に当てはめるだけではなく、その選手にあった指導というのがどれだけ大切かということを教えてくれる一冊である。
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