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娘からの贈りもの

娘からの贈りもの
著者 有森茂夫・広子
出版社 萌文社
出版年月 1994年11月
価格 \1,500
入手場所 古本屋
書評掲載 2002年3月
★★☆☆☆

 オリンピックでの女子マラソンで二大会連続でメダルを獲得するという偉業を達成した、元日本最高記録保持者である有森裕子選手。オリンピックのレース直後に「自分で自分を褒めてあげたい」と語った言葉が流行語にもなったことは、まだ記憶に新しい。
 彼女に対しては、その言葉に代表されるように、非常にまじめで一途なところがあるが、彼女の両親が、そんな有森選手を育てた有森家の躾や、家族にしか分からない娘の苦悩の様子などを書き綴ったエッセイ。

 「我が家では子どもをこうやって育ててきました」という、子育て雑誌の特集記事みたいで、わざわざ単行本として出版する必要もないように感じる。母が語る我が家の躾と、父が語るそれとに分かれていて、重複している記述も多くあるし、後半は有森選手のオリンピックの応援に来た時に兼ねて名所を回った感想など、まるで旅行日記である。
 漢字や送り仮名のミスも目立つ(文中には「家族新聞を作る際には漢字や送り仮名には注意させた」と書いてあるにも関わらず、である)。

 基本的には、子育てのための本なので、10年、20年経って読んでみたら、参考になるかもしれない。結構売れているようだし(私が手にしている本は、第10刷・2000年発行のものである)。

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