著者 |
中村清 |
出版社 |
東京新聞出版局 |
出版年月 |
1985年 |
価格 |
\980 |
入手場所 |
N蔵書 |
書評掲載 |
2001年2月 |
評 |
★★★☆☆ |
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瀬古利彦らを育て、「マラソン教」「中村教」とまで呼ばれ、異常なまでに陸上競技(特にマラソン)に執念を燃やした教祖・中村清氏の生涯を、自ら振り返っている作品。
エッセイに属すべきか少々迷ったが、自分の生涯を語っているので、このジャンルにしたが、非常に“重そうな”タイトルであるのに、意外と軽めの書き方で、すらすら読み進めてしまう作品である(本当に本人が書いたのかすら疑いたくなる)。 中村監督は、癌と診断されようが、事故で亡くなる直前までソウル五輪を控えた瀬古選手らの指導に余念が無かったというぐらいだから、あまり真剣に書く気が無かったのではないだろうか(と言ってはかなり失礼か)。
「中村清 入門書」(?)としては適しているかもしれないが、彼を深く知るためには、こちらよりは、『伴走者』の方がお勧めできる。本書では指導理念もあまり深くは語られていないし、『伴走者』では深く扱っている話題についても、さらりと触れている程度なのが気になる(周りから見れば一大事なことでも、本人にとってはどこ吹く風、ということであろうか)。
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