著者 |
高橋尚子 |
出版社 |
幻冬舎 |
出版年月 |
2001年2月 |
価格 |
\1,400 |
入手場所 |
ブックオフ |
書評掲載 |
2001年3月 |
評 |
★★★★☆ |
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シドニーオリンピック女子マラソンにおいて、金メダルを獲得した高橋尚子選手が、自身の半生を振り返って綴った、エッセイ調の自伝。
誕生から少女時代、学生時代を振り返り、確固たる決意のもと小出義雄監督のもとへ押しかけ入門する様子などが、ユニークな話も交えながら綴られている。 しかし、この本は良い意味にも悪い意味にも「中学生向き」の内容であるように感じる。確かに、「夢をあきらめない」「周りに感謝」というのは非常に大切なことだが、どうも「良い子ちゃん」を演じているように書かれているようで、私は素直に読むことができなかった。 逆にいえば、中学生ぐらいの年代には、メダリストだって特別な人じゃなく、夢や目標を追い求めて努力すれば必ずかなうということを教えてくれて、ぜひ読んでもらいたい一冊(P124の「自分で限界を作ってはいけない」という数行には「はっ」とさせられた)。
「ほんパラ 関口堂書店(TBS系で放送された書籍紹介番組。司会・関口宏)」でも話題になった本でもある。長距離走は非常にストイックなイメージがあるが、「走ることは楽しいんだ」と読者に感じさせてくれる一冊で、ランニングに親しみがない人にも読んでもらいたい。
* 現在は文庫化されています(「夢はかなう」幻冬舎文庫)。
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